Sunday, 28 February 2016

印象に残った台詞:

山路哲夫(寺島進) 「真相には裏があるもんだ。額面通りには行かない」

『アンフェア the special ダブル・ミーニング―連鎖』

Saturday, 27 February 2016

do the right thing

"16 Blocks"  『16ブロック』 (2006年米国)


※ネタバレありますので、内容を知りたくない方はご注意下さい。


刑事 ジャック・モーズリー(ブルース・ウィリス)は夜勤明けのある朝、上司から囚人 エドワード "エディ" バンカー(モス・デフ)を16ブロック先の裁判所へ送るよう命じられる。
ジャックは渋々命令に従いエディを車に乗せて護送を開始するが、途中で謎の二人組に襲撃される。
ゆったりした始まりから急に激しい銃撃戦へと展開します。

ジャックは緊急避難場所として知り合いのバーにエディを連れて行き、応援を呼ぶ。
暫くして刑事 フランク・ニュージェント(デイヴィッド・モース)らが到着。
しかし、実はフランクらは悪徳警官で、自分たちに不利な証言をこの後裁判所でする予定のエディを消しに来たのだった。
ジャックは同僚を敵に回してでもエディをその場から助け出す。
そこから二人の凄絶な逃走劇が始まる。
銃撃戦、バスを乗っ取っての逃走等息詰まるアクションの見所多数。

何せ警察関係者全員が敵のような感じで、エディを担当するマクドナルド検事補(ブレンダ・プレスリー)の方からも情報漏れがあり、ジャックには難しい戦いとなる。
それでも、頭は切れるジャックはその都度際どい所を切り抜け、最後は救急隊員の妹 ダイアン(ジェナ・スターン)と彼女の仲間の協力も得てエディを逃がす。
そしてジャックは自らが証人として裁判所へ向かう。
実は彼も以前はフランクらと共に悪事に関わっていたのだった。
しかし心を入れ替え、全てを証言するつもりであった。

2年後、出所したジャックの元へ誕生日ケーキが贈られて来た。
あの逃走の際中に、エディはこの後妹が住んでいるシアトルでケーキ屋を始めるんだと言っていた。
エディ、更生して本当にケーキ屋になったのか。
最後に泣かせる。

誕生日ケーキの上に書かれた言葉:
"Chuck Berry
Barry White
Eddie Bunker
Jack Mosley
People Can Change..."
「チャック・ベリー バリー・ホワイト エディ・バンカー ジャック・モーズリー 人は変われる」
(※逃走中のエディの台詞「チャック・ベリーは強盗で服役したけど改心した。バリー・ホワイトは300本もタイヤを盗んだけど彼も改心した」)

エディからジャックへの手紙の一節:
"Thank you for doing the right thing, Jack Mosley. God bless you. Keep in touch. Peace."

この映画は命を懸けても善い行いをすることは大事なことだと教えてくれる。
アクションも多数ありますが、基本線としては良い人間ドラマでした。
最後温かい余韻に包まれます。
posted by みのり at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sunday, 14 February 2016

受け入れ難い真実により、自分の中に物語を作り上げる

"Memento"  『メメント』 (2000年米国)


※ネタバレありますので、内容を知りたくない方はご注意下さい。


この作品に於いてまず何と言っても特徴的なのは、時系列が白黒は順、カラーは逆で絡めながら進んで行く手法。
もう少し詳しく言うと、白黒で表される部分はある時点から時系列通りに前へ進んで行き、カラーで表現されるところはラストから過去へ戻って行く。
それを交互に少しずつ切り貼りして繋げて行くのです。
ややこしくて最初戸惑いましたし、正直見ていて疲れました。
言わば両サイドからの話を同時に頭に入れて理解して行かなければならないので大変です。
この手法、この結末でこの作品が出来上がった時の監督のどや顔が目に浮かぶようです(爆)。

次にこの作品の内容に関してですが、結局この物語の解釈は人によって変わると思われますし、また違っていていいのだと思います。
勿論この作品を作ったクリストファー・ノーラン監督の意図、解釈が正解なのでしょうが、私はこの作品に対する監督のコメント等は読んでいませんし知りませんので、基本見た人それぞれの解釈でいいのかなと思います。

間違い無いのは、主要な登場人物たちが皆何かしらの嘘を付いているということ。
前向性健忘とは、発症以前の記憶はあるが、それ以降は数分前のことも忘れてしまう病気。
主人公の保険会社調査員 レナード・シェルビー(ガイ・ピアース)は妻(ジョージャ・フォックス)が襲われ殺害された後に前向性健忘を発症し、記憶を10分間しか保てなくなる(とされていた)。
そんな彼を、テディ(本名 ジョン・エドワード・ギャメル、自称刑事:ジョー・パントリアーノ)やナタリー(キャリー=アン・モス)は巧みに嘘を付いて利用する。
そして、実はレナード自身も、自分に嘘を付いていた=自身に嘘を信じ込ませていた。
妻は誰かに殺害されたのではなかった。
襲われたのは事実だが、命は助かっていた。
事件後前向性健忘を発症したレナードが、糖尿病の妻にインスリン注射を短時間で数回行った結果、彼女は昏睡状態に陥った後死に至った。
彼にとっては受け入れ難い悲しい真実。
その苦しみ、罪悪感から逃れるように、彼は自分の中に架空の物語を作り上げた。

一つは、かつての自分の顧客 サミー(スティーヴン・トボロウスキー)と彼の妻(ハリエット・サンソム・ハリス)の物語。
サミーは症状の重い前向性健忘を患っており、インスリン過剰注射により妻を殺してしまった、という話。
実際はサミーは前向性健忘ではなく、また妻も居なかった。

もう一つは、自分の妻は家に押し入った二人組にレイプされた後に殺された、というもの。
妻を殺した犯人を捜し出し復讐する。
それがその後のレナードの生きる目的になった。

現実を直視できなかったレナードが、10分間しか記憶を保てないという自らの「特徴」を利用して巧みに己を欺き、架空の「妻殺しの犯人」を追い続ける。
そして最後はテディを「犯人」と思い込み射殺する(※カラー描写での最初の場面)。

順・逆両サイドからの時系列を整理すれば分かりやすく理解できますが、これ劇場で1回通しで見ただけでは難しいのでは。
しかしよくこれだけ切り貼りしたなあと、白黒とカラーに分けて。
まあ凝ってますね、作りが。


■サウンドトラック
メインテーマ。
クラシカルで、ストリングスが非常に印象的なトラックです。

posted by みのり at 05:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thursday, 11 February 2016

インディゴの恋人

『インディゴの恋人』 NHK


※ネタバレありますので、内容を知りたくない方はご注意下さい。


原田健二(新井浩文)「いやいや、俺ら職人は注文通りにやるだけで、野中さんみたいなアーティストさんとは全然…」、
野中みゆき(美波)「違うって言うんですか?」、
健二「違いますよ」、
みゆき「そんなことないです。職人こそアーティストです。私は原田さんたちの作るデニム好きです。加工の一つ一つに、みなさんの思いがあって。思いを形にする、それこそがアーティストなんじゃないんですか?」。

デニム加工場社長 西口彰(岡田義徳)「みんななんかに言い訳して生きとんじゃ。そうじゃないと生きていけん。それでも前向く。みんなそうじゃろ」。

野中みゆき(美波)から原田健二(新井浩文)の姪 紗代(山口まゆ)への記念日レター:
「紗代ちゃん、14歳のお誕生日おめでとう。私の心の中には、14年前からずっと、青い少女がいます。紗代ちゃんを初めて見た時、私はその少女を見た気がしました。紗代ちゃんに出会えて本当に良かった。たとえ離れていても、あなたを大切に思う人はいます。そのことを忘れないで、悔いの無い人生を歩んで下さい」。

原田健二(新井浩文)「デニムは、傷や汚れが価値になるんですよ。多分、人も」。

いいドラマでした。
途中号泣。
皆それぞれ、悩みや苦しみを抱えながら生きている。
夢や希望、やりたいことを諦めそうになったりするけど、でも1回きりの人生です。
やりたいことをやらなくて後悔するよりはやった方がいい。
posted by みのり at 19:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sunday, 07 February 2016

鮮やかな結末で全てが決まる

『アウトレイジ ビヨンド』 (2012年日本) R15+


※ネタバレありますので、内容を知りたくない方はご注意下さい。


人間の良心のようなものを極力排した『アウトレイジ』の続編。
今作『アウトレイジ ビヨンド』では、その前作で排した人間味や人間臭さといったものが全編に描かれている。
前作は相当クールであった。
血も涙も無い登場人物たち。
特に石原(前作…大友組組員、今作…山王会若頭:加瀬亮)はその傾向が顕著で、常にクールに立ち回り、どこに(or誰に)付けば有利か冷徹に流れを読んで動いていた。
しかし、前作最後に加藤(前作…山王会若頭、今作…山王会会長:三浦友和)に付き山王会若頭に成り上がった今作では、石原の描かれ形は違っている。
やたらと感情的に部下を叱り付けたり、外部の人間に対しても声を荒げて凄んで見せたり。
特に前作で死んだとされていた大友(元大友組組長:ビートたけし)が生きていると聞いてからはずーっといらいら、部下に当たり散らしている。
そんな石原、終盤追い詰められて、大友に土下座、半泣きで命乞いする。
かっこ悪い、かっこ悪過ぎる。
のし上がって、年上の幹部にもものすごい上からな態度を取っていた石原だが、実はちっせえ奴だったんだな(爆)。

そんなかっこ悪い石原とは真逆に大友、特に西野(花菱会若頭:西田敏行)、中田(花菱会幹部:塩見三省)との怒鳴り合い場面の凄み。
中田に銃を突き付けられたが、全然動じない、腹をくくっている、肝が据わっている。
「ただじゃ置かねえんならどうすんだこの野郎!撃ってみろこら!」、
「やれよこの野郎!早くやれ!おもちゃかこれ!」、
「てめえらがたがたうるせえんだ馬鹿野郎!」、
「だからやってみろっつってんだろこの野郎!チンピラ!やれ!」。

そして、この作品の中では大友が一番人間味のある人物として描かれている。
前作では終盤部下を逃がしてやったり、今作では「どう考えたってこっちの方が悪いだろお前。筋通しに来た奴(元村瀬組若頭 木村:中野英雄)の顔切っちまったんだからよ」と罪悪感を語ったりしている。
中盤、刑事 片岡(小日向文世)が大友と木村を会わせ、和解。
彼らはお互いに以前やったことに罪悪感も感じているし、話せば分かる人たちであった。

小野(新井浩文)と嶋(桐谷健太)は木村のかわいい子分で大友の警護に当たったが、大友は彼らを1階に残して乗ったエレベーター内で山王会組員の刺客(山中崇)に腹部を撃たれる。
二人は自責の念から勝手に山王会の事務所に突っ込んで行くが、舟木(山王会幹部:田中哲司)らに捕まり、酷い仕打ちを受け殺される。
その場面は心が痛んだ。

高橋克典さんas城(花菱会組員)が必殺な感じで現れます<仕事人。
城らはさっと登場して無言で相手を片付け去って行く。
高橋さん台詞無しでした。

石原ある意味むごい最期。
しかし大友(ビートたけし)にとっては故 水野(椎名桔平)の仇(を取ったことになるの)だと思う。

刑事 片岡は調子に乗り過ぎたね。
彼が裏で糸を引いていてそれにヤクザ側が振り回され、信頼関係ができた木村まで殺されることになり、大友さすがにぶち切れたな。
鮮やかな終わり方でした。
映画やドラマはほぼ結末が全てだと思う。
どう終わらせるかで全てが決まる。

今回2週連続で『アウトレイジ』、『アウトレイジ ビヨンド』を見ましたが、本当によくできたヤクザ映画でした。
やっぱり監督 北野武さん素晴らしいと思う。
鮮やか!
そして俳優陣の皆様、今回も素晴らしい演技。
加瀬亮君、今回は石原のかっこ悪い感じも見事に演じていました。
うまい。
posted by みのり at 02:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする