Sunday, 27 December 2015

身体も痩せるが、心もおかしくなって来た

"Stephen King's Thinner"  『スティーヴン・キング 痩せゆく男』 (1996年米国)


※ネタバレありますので、内容を知りたくない方はご注意下さい。


肥満体の弁護士・ビリー・ハレック(ロバート・ジョン・バーク)は、ある日誤ってロマの老女・スザンヌ・レムキ(イルマ・セント・ポール)をひき殺してしまうが、後日法廷にて旧知の判事・ケアリ・ロシントン(ジョン・ホートン)や警察署長・ダンカン・ホープリー(ダニエル・フォン・バーゲン)の助けによって無罪にしてもらう。
その帰り、ロマの長老でスザンヌの父親・タズ・レムキ(マイクル・コンスタンティン)がビリーの前に現れ、手で彼の頬に触れ「痩せて行く」と告げて去る。
翌日からビリーは急激に痩せて行くのだった。
最初の内は「ダイエットが成功した」と喜んだビリーだったが…。

判事も署長もビリーと同じようにレムキに呪いを掛けられており、肌が変化して無残な姿になり、署長は自殺、判事は入院していたがその後亡くなった。

ビリー、でぶちゃんからガリガリに…135kg→57kg。
特殊メイクがすごいです。
痩せ細ったビリーは顔色も悪く、如何にも体調悪そう。

以前のビリーの依頼人・リッチー・ジネリ(ジョー・マンテーニャ)がビリーに代わってレムキらに復讐を。
やられたらやり返す、その応酬がすごい。

不気味だー( ̄ー ̄;/。
最後の方、ビリー(の心)もおかしくなって来てる。
レムキを追う間中も、妻・ハイディ(ルシンダ・ジェニー)と担当医・マイク・ヒューストン(サム・フリード)の不倫を疑い、彼らへの憎悪から。
レムキとの取引で呪いはパイに移り、ビリーの痩せは止まったけれども。
結局破滅に向かいそうだ。

元はと言えば、ビリーが犯した罪を揉み消してもらったことが事の始まり。
なので彼らに罰が下るのは自業自得と言える。
やはり悪いことをしてはいけないということだ。
posted by みのり at 02:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Saturday, 05 December 2015

クズの弾除け

『藁の楯 わらのたて』 (2013年日本)


※ネタバレありますので、内容を知りたくない方はご注意下さい。


清丸国秀(藤原竜也)は8年前、西野めぐみちゃん暴行殺害事件を起こし服役。
仮出所後に7歳の小学生・蜷川知香ちゃんを暴行の末惨殺する。
知香の祖父で元経団連会長、資産家の隆興(山崎努)は一般紙に「この男を殺してください 清丸国秀29歳 御礼として十億円お支払いします。」という懸賞金の広告を出す。
こうして、金と欲に目がくらんだ一般市民や警察官らが清丸の命を狙い始める。

警視庁警備部警護課警護第4係SP・銘苅一基(大沢たかお)、同第3係SP・白岩篤子(松嶋菜々子)、警視庁刑事部捜査第一課刑事・奥村武(岸谷五朗)、同・神箸正樹(永山絢斗)、福岡県警察刑事部捜査第一課刑事・関谷賢示(伊武雅刀)ら5人は福岡から東京への清丸護送任務に就く。
しかし清丸は本当にクズ。
こんな奴を護らなければならない銘苅らも大変だ。

清丸が現時点でどこに居るかが蜷川隆興の会社のサイトにアップされている。
情報が漏れているようだ。
護送車から新幹線に変更、そして号車まで知っているのは銘苅ら5人と車掌だけ。

神箸、新幹線の車中にて清丸の命を狙いに来たヤクザに撃たれて殉職。
神箸最期の言葉「清丸は、護る価値あんのか?」 「あんな、クソみたいな奴の為に、なんで、俺たちが命懸けなきゃなんねぇんだ」至極真っ当な疑問。
気の毒過ぎる。

奥村「生まれ付いてのクズ」。
きれいごとじゃなくて、世の中には護る価値も無いクズも居るという本当のことを描いている、と思います。

終盤。
銘苅は、ついに清丸を東京まで連行して来た。
その為に、多くの犠牲を払った…。

ここのところ、続けて色々と悪に関する洋画を見て来ましたが、今回邦画にて本当にとんでもないクズ中のクズを見た気がする。
見事なまでのクズでした。
藤原竜也君はよく演じたと思いますよ。
色々「徹底的」という意味に於いてすごい映画でした。
藤原君演じる清丸は徹底的にクズだし、大沢さん演じる銘苅は飽くまで任務に忠実という意味で徹底的。
警察官としてそれは正しいのだけれど、あまりにも柔軟性が無さ過ぎるとも思いました。
清丸移送の為に、一般人も巻き込まれ、警察官にも死傷者が多数出ているし、今回の移送メンバー・神箸、白岩も犠牲になった。
ここまで犠牲を出してまで、任務を全うする意味あるのか?ということ。
移送途中、神箸や白岩が疑問を呈する。
前述・神箸「清丸は、護る価値あんのか?」、白岩「銘苅さん、清丸が誰かに殺されるとしたら、この人{=清丸に殺された西野めぐみの父親(高橋和也)}が一番相応しいと思いませんか?」。
彼らの感覚の方がまともだと思う。
「藁の楯」とは「意味の無いもの」のことと自分は解釈しました。
原作には、「神の目から見れば、人がどんなに命を永らえようとあがいたところで、所詮それは藁の盾を手に戦場に赴くようなものである。――リチャード・ハンコック」という言葉が載っているようです。

ともかくこの作品は、私が今まで見て来た映画の邦画部門で一番と言ってもいいぐらい重厚で見応えのある警察映画でした。
物語の内容も重いです。
そしてキャストのみなさんの演技が素晴らしい。
迫真とはこのことです。
機会がありましたら是非見てみて頂きたいと思います。
posted by みのり at 19:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする